久美学だより(R6年6月)
久美浜町のみなさま、こんばんは。丹後緑風高校久美浜学舎 探究・広報部の小西と申します。本日は、8月1日(木)に実施します久美浜学舎の体験セミナーのご案内と6月19日(水)に実施した劇作家の平田オリザ先生による演劇ワークショップの様子をお伝えします。
8月1日(木)に久美浜学舎体験セミナーを計画しております。対象は府内の中学3年生、中学校教員及び保護者です。
内容は学科説明と体験授業です。アグリサイエンス科食品コースの体験授業では学校で栽培した夏野菜を使ってピザ作りを行います。
また、アグリサイエンス科生産コースの体験授業ではトラクターの乗車体験、ドローンやラジコン草刈り機の操縦体験などでスマート農業を体験してもらいます。
みらいクリエイト科の数学の体験授業ではハノイの塔という積み木を用いて数の規則性について学び、数学の奥深さを体験してもらいます。
英語の体験授業では英語で日本文化の魅力を実際にインスタグラムに投稿してもらいます。
国語の体験授業では川柳と俳句の違いを知り、現代の川柳を鑑賞し、実際に川柳を創作します。
理科の体験授業では葉脈標本を作り、それを染色して色画用紙とラミネートすることで作りを体験してもらいます。
情報の体験授業ではゲーム「ぷよぷよ」のプログラミングコードを完成させて、プログラマーの体験をしてもらいます。
探究の体験授業ではカードゲームを使ってデータの活用と他者との共感性について学ぶ体験をしてもらいます。
久美浜学舎独自の楽しい授業内容を体験していただけたら嬉しいです。
体験セミナーの参加申込については中学校から配布された要項から申し込んでください。
6月19日(水)に1年生全員を対象に劇作家の平田オリザ氏を講師に招いた演劇ワークショップを行いました。
平田オリザ氏は豊岡市にある芸術文化観光専門職大学の学長を務められています。
この授業の狙いはコミュニケーション能力を伸ばすことです。平田先生はコミュニケーション能力というものはほとんどの人が既に持っていて、大切なのは必要な場面でそれを使えるかどうかだと言われます。
例えばエレベーター内でのコミュニケーションの様子は各国で異なります。
日本ではエレベーター内がシーンとなり、会話をしないことはよくあることです。アメリカではエレベーター内で会った時には「How are you」と話しかけるのが普通です。しかし、同じ英語を使うイギリスの一部の人達の風習では初対面の人に話しかけるのは失礼にあたるそうです。
これらのコミュニケーションの違いを一つ一つ覚えることが大切なのではなく、文化や生活スタイルによって人の考え方や行動はそれぞれ異なり、その違いに対して謙虚でいることがコミュニケーションの基本だと平田先生は言われます。
久美浜学舎ではこれらのコミュニケーションスキルをアウトプットする機会が高校生には大切であり、そのために「演劇ワークショップ」は非常に有効的だと考え、毎年、平田オリザ先生にお世話になっています。
今回のワークショップでは平田先生オリジナルの台本を使って、生徒達が配役を考え、自分で役柄の設定を工夫したり、台本のセリフを自分達で変えたりし、最後は全員の前で発表していました。
演劇ワークショップを通じて表現することの楽しさや難しさを感じることができました。また、人によって物事の捉え方が異なりそれを理解し合うことがコミュニケーションなのだと学ぶことができました。
久美浜学舎では9月の文化祭で全クラスが演劇に取組みます。1年生も今回、学んだことをクラスの演劇にも活かしてくれると思います。